2006年10月16日
Case01 岩本勝也 氏
プロフィール
1988.3 大阪芸術大学 芸術学部 デザイン学科
インテリア・デザイン専攻卒
1988.4 株式会社 丹青社 入社
1992.4 EMBODY DESIGN ASSOCIATION 設立
2003.9 Label Creators Production設立
受賞暦
JCD商環境デザイン奨励賞 '97
INAX SHOPデザイン銅賞 '97
JCD商環境デザイン奨励賞 '00
ディスプレイ産業奨励賞 '01
JCD商環境デザイン奨励賞 '03
他 JCD,DDA,SDA 等 入選多数。
デザインはスタイリングではない。
表層を整えることに意味はない。
ただ美しい空間をつくるなら、僕じゃなくてもいい。
僕の仕事は、まだ目には見えない目的を、五感と頭脳で感じ取って具現化することだ。
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EMBODY DESIGN ASSOCIATION代表、岩本勝也氏は、「デザイン」をこのように表現します。
クリエイティブな世界で活躍する様々な方を特集する『プロフェッショナルへの道』の第1回は、インテリアデザインにとどまらず、様々な分野で活躍されている岩本氏にスポットを当て、デザインに対する想いを探っていきます。
・現在、独立されて14年という事ですが、岩本勝也氏は、いかにして『デザイナー岩本勝也』になっていったのでしょうか?
17、8ぐらいの若い頃、世間はバブルの時代、遊びに行くクラブも店もただきらびやかで、僕にはかっこいいと思えるものがなかなかなかった。その頃、漠然と「僕ならこうするのに」という事を思いはじめていました。そんなことを考えながら、大学でデザインの基礎を学び、また、自らの言葉・造形で誰かに何かを伝える、表現者としての基礎を積み上げ、デザインのおもしろさに、のめり込んでいったように思います。
卒業後、インテリアデザイン事務所を目指し東京に行こうと考えていたのですが、学生時代から、設計事務所や建築の現場、飲食店など、様々なアルバイトを重ねた事もあり、即戦力として使ってもらえる場所を探し、最終的には、僕を即戦力として必要としてくれた丹青社に入社しました。
独立するまでの3年間、丹青社では、その頃の花形だったミュージアムデザインの部署でプロジェクトに携わりました。正直なところその間、商空間をデザインしたい気持ちでいっぱいでしたが、振り返ってみるとミュージアムデザインを手掛けていたあの数年間が、紛れもなく今の僕の揺ぎない土台となっていることに気付きます。
なぜなら、ミュージアムには、小さい子供からお年寄りの方、外国の方まで本当に多様な人々が訪れます。そのあらゆる人々に展示内容を正確に伝え、さらに小難しい歴史や文明や科学を楽しく、興味深く感じてもらうことができなくてはなりません。その為に必要な思考的、技術的ノウハウは、絶対にどの分野のデザインにおいても繋がっているはずだと考えているからです。僕は、これまでも今も、デザインとは、ただカタチを作ることではなく、目的を具体的なカタチにしていくこと、だと考えています。
独立後は、ミュージアムデザインを引き続き行いながら、友達のお店をデザインし、その友達からの紹介で、お客さんの紹介があり、どんどん輪が繋がっていきました。
・デザインすることにおいて、必要なスキルや気持ちなどはありますか?
僕がデザインを行う上で大切にしている事があります。
あらゆる人の立場になり物事を考える、という事です。それは、商空間では、お客様やお店で働くスタッフ、経営者などそれぞれの立場で、与えられた条件は何なのか、またその諸条件は、本当に条件として成り立つのか、運営方法や立地、時代のニーズの欲求や不変的価値の構築など、どこに目的を置き、どのようにその目的を具現化していくのか感じ取り、考えることです。
図面が書けるとか美的センスなどは、磨けばなんとでもなると思うんです。相手が何を思っているか本音を感じ取ること、そして、その一歩先、半歩先を読むこと。感じ取り考える、そして、そこに関わる人を幸せにしたいというハートの部分が大切だと思います。デザインは、自己満足、自己表現ではないですから。
・これからデザイナーを目指される皆さんにメッセージをお願いします。
今後は、インテリアとか建築とかプロダクトとか、カテゴリーがどんどん曖昧になっていくと思います。最終的にはカテゴリーがなくなるのではないかと考えています。一つのカテゴリーに収まるデザイナー、ではなく、クリエイターとして、これは誰にも負けない、というものを勉強し社会に戦う為の武器を持ってください。


・最後に・・・「EMBODY DESIGN」
事務所名に使っている「EMBODY」は、「目的を具現化する」という言葉で、これは僕のデザインという概念の土台となる言葉です。そして、その「目的」とは、デザインしたモノやコトが、人と人、人とコト、個人と社会、人と内面の自己等を結び、幸せのきっかけを生み出すことだと考えています。そのために、デザインは美しく表層を整えるだけでは意味がないのです。
様々な既存条件と未来にあるべき姿を丁寧に結びあわせて構築、デザインすることで、出会いやコミュニケーションを生み出し、人に愛され、そこでの時間軸を常にプラスに変換して行くような空間になると考えます。それを僕は今までも目指して来て、これからも目指して行きます。
URL:http://www.embodydesign.com/
設立年月日:1992年4月
本社所在地:大阪府大阪市北区西天満1-1-11 レーベルビル2F
代表:岩本 勝也 (Katsuya Iwamoto)
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