公開日:2023年8月7日
(更新日:2023年8月7日)
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インテリアの知識だけでなく、製図やパース作成のスキルも必要となるインテリアコーディネーターの仕事。「絵が下手でインテリアコーディネーターの仕事はできるの?」と不安に思う人もいるでしょう。
今回はインテリアコーディネーターは絵が下手でもなれるのか、資格試験の二次試験内容を踏まえてご説明します。
空間のイメージを伝えられる程度の絵が描ければOK
インテリアコーディネーターとして働くなら、頭の中にあるイメージを実際に描いて伝えることはとても大切です。実際にプロとして活躍している方々のスケッチやパースを見ると、とても魅力的なものが多く、絵が上手な方が多い印象です。
とはいえ、たとえ絵が苦手でもインテリアコーディネーターとして活躍している方もたくさんいます。インテリアコーディネーターに求められるのは、上手な絵ではなく、魅力的なインテリア空間を作ることです。絵を描くことはそのために使う一つのスキルに過ぎません。
確かに、クライアントへイメージを伝えるために、ささっと上手なスケッチが描くことができたら、それはそれで強みにはなりますが、上手な絵を描けないとインテリアコーディネーターになれないとか、仕事ができないということはありません。3Dソフトを活用することもできますし、手書きでイメージを伝えたいときには、ニュアンスや雰囲気を伝えることができれば十分です。
インテリアコーディネーター二次試験の具体的な内容と対策
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インテリアコーディネーター資格の二次試験の内容は「プレゼンテーション」と「論文」です。そして、「プレゼンテーション」では、図面作成や着彩により必要な情報やイメージをわかりやすく表現し伝える能力があるかどうかを問われます。
しかし、絵を描くのが苦手でもしっかりと対策をすれば、資格試験に合格しインテリアコーディネーターになることは十分可能です。
その年により出題内容は異なりますが「平面図」の作成は毎年出題されており、プラス「立・断面図」「アイソメトリック図」「パース図」「家具など」などから1〜2問出題されます。以下が各項目の特徴です。
平面図
平面図は建築物を水平に切った時に真上から見た状態を図面化したもので、毎年必ず出題されています。過去問などを使い練習するのはもちろんですが、図面に表される窓やドアなどは、種類により描かれ方が異なるのでしっかりと覚えておきましょう。また、キッチンの床はフローリングで寝室の床はカーペットなど、あらかじめ各部屋の仕上げ材などは基本のイメージを作っておき練習しておくと、本試験のときに慌てなくてよいでしょう。
インテリアコーディネーター資格試験では、オシャレなものや斬新なものは求められていません。基本を押さえた見やすい図面を作成するように心掛けましょう。絵を描くのもそのほうがやりやすいですね。
立・断面図
平面図で描いた空間の断面図です。遠近感などは必要ないので、慣れれば「アイソメ図」や「パース図」よりは描きやすいでしょう。ただし、平面図にある家具や構造を見落としてしまう可能性があるので注意。家具も構造がわかるように描く必要があり、正確さが必要です。
アイソメ図
斜め上から空間を見下ろしたような図面です。複雑な構造の家具などがあると描きづらいので、四角形で描けるようなシンプルな家具を配置するようにしておくとよいでしょう。
パース図
写真のように、目で見た空間のイメージをそのまま図にしたものです。空間やインテリアを立体的かつ具体的に表現し、依頼主への説明やプレゼンなどわかりやすく説明したいときに使います。奥行きも表現する必要があるので近いものは大きく、遠いものは小さく描きましょう。少し、絵心が必要かもしれません。
家具など
建具表や家具の断面図、カーテンの姿図などが出題されることがあります。家具の場合は種類が多いので大変ですが、構造が分かるように描けるよう、過去問などを参考に練習しておきましょう。
公共社団法人インテリア産業協会 インテリアコーディネーター資格試験受験概要
資格を取得するためにも、実際に仕事でイメージを伝えられるようにするにも、”絵が描けるようになること”自体は必須です。しかし、絵が苦手だとしても心配する必要はありません。少しずつ練習していけば、資格に合格することは十分可能です。ぜひ絵が苦手な方も前向きにインテリアコーディネーターの道を考えてみてはいかがでしょうか。
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