公開日:2023年9月13日
(更新日:2023年9月13日)
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建築業界で活躍している人は「理系」というイメージをもっている人は多いかもしれません。設計図を理解する能力や計算のスキルなども必要となるため、文系出身の場合、建築業界で専門職に就くのは難しいと思われがちですが、実際はどうなのでしょうか?今回は、文系出身の人が施工管理技士に向いているのかについて解説していきます。
文系出身でも施工管理技士になることは可能
結論からいうと、文系出身でも施工管理技士として建築業界で就職することは可能です。 大手ゼネコンでの理系と文系の比率はおおよそ8対2と言われ、確かに就職において有利になるのは理系である建築系の学科出身者であり、大手建設会社ほどその傾向が強いです。しかし一方で、理系文系関係なく採用している企業もあります。一旦施工管理技士として仕事に就くことができれば、文系か理系かでキャリアパスに大きな差はありません。
さらに言うと、施工管理技士の仕事に就くには、必ずしも資格や学歴が必要なわけではありません。つまり、文系か理系かという分類だけでなく、高卒や場合によっては中卒者でも施工管理技士として働くことができます。
建築施工管理技術検定に必要な受験資格には影響あり
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しかし建築施工管理技士では、理系文系関係なく資格をもっていない場合や未経験の場合は、任せてもらえる仕事が限られます。そのため、資格を取得するためには施工管理技士になってから数年間は働きながら勉強して知識を身につけなければいけません。実務経験を重ねながら資格の取得を目指し、キャリアアップしていくことになるでしょう。
資格取得の最終目標ともいえる1級建築施工管理技術検定、2級建築施工管理技術検定では、受験資格として文系・理系関わらず一定の実務経験が必要です。また、建築系指定学科の大学・専門学校出身者と文系などの大学・専門学校出身者とでは、受験資格を得るために必要な実務経験期間は異なります。
建築系の指定学科卒業者と比べ、指定学科以外の卒業者は必要な実務経験期間が長くなるため、その点は文系出身者のデメリットであるとも言えます。とはいえ、2級建築施工管理技術検定の二次試験では半年から1年半(※2級一次試験は17歳以上なら誰でも受験可)、1級建築施工管理技術検定では1年半から2年半ほどの差なので、長い目で見ればそこまで大きなハンデを感じるものではないでしょう。
一般財団法人 建設業振興基金 1級建築施工管理技術検定のご案内
一般財団法人 建設業振興基金 2級建築施工管理技術検定のご案内
文系であることの強みを活かすこともできる
資格取得を目指すうえでは若干の差異がある場合もありますが、施工管理の仕事で文系であることの強みを活かすこともできます。
施工管理技士の仕事は、字の通り施工全体の管理を行いますが、簡単には説明しきれないほど業務は多岐にわたります。現場の安全管理をはじめ、施主の要望や予算に合わせた施工計画、スケジュール管理、品質管理といった業務のほかにも、施主、職人、工務店などとのやりとりなど多くの人と関わる仕事のためコミュニケーション能力は必須です。
また、施工の規模が大きくなれば複数人で管理をするため、社内でのコミュニケーションも複雑になります。その点、社会や人、語学といった人に関することを対象に勉強してきた文系出身者の強みを活かせる仕事でもあるのです。
専門性の高い施工管理技士の仕事では、建築業で必要とされる理系的要素のスキルを学んで身につけることも必要ですが、職人をまとめる統率力やコミュニケーション能力といった文系的要素も不可欠になります。文系だからといって、施工管理技士の仕事に向いていないということは決してありません。文系出身者でも興味がある方はぜひ、チャレンジしてみてください。
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