公開日:2019年4月22日
(更新日:2023年6月27日)
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インテリアのコーディネートや施工管理など、建設の現場で使われているCADソフト。いろいろな種類がありますが、どうやって選べばいいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、建築系CADソフトの選び方のコツとおすすめソフトをご紹介します。
CADソフトの基礎知識
CADとは「Computer Aided Design」の略で、CADソフトを使えば製図を簡単に、そして正確に作ることができます。かつては製図を手書きしていたため線の太さを一定に保ちながら書く技術が必要でしたが、パソコンでは自動的に完全に均一化され、簡単に、きれいな製図を作ることができます。
■CADソフトを使うメリットは?
前述の通り、CADソフトで製図を作ると、手書きに比べて仕上がりがきれいになります。そのため自分自身で確認するときに見やすいだけでなく、顧客に見てもらうときにも分かりやすいというメリットがあります。
またミスがあっても簡単に直せるのも特徴の一つ。手書きだと誤ってほかの線を消してしまうこともありましたが、パソコンで操作するうえでは誤って消してしまった線もすぐに戻すことができます。
さらに、データとして製図を管理できる点も魅力です。前に書いたものをすぐに見直すことができ、コピーも一瞬で作ることができます。手直しするときは修正前と後のものをそれぞれ保存しておけるので、「やっぱり戻そう」と思ったらすぐに前の状態に戻せます。
■CADの種類
CADには、2次元CADと3次元CADの2種類があります。2次元CADは線分や円弧を使い、初心者でも簡単に製図を書くことができます。無料ソフトも多く、初めて製図を書く人がまず手を付けるのには向いているでしょう。
一方で、3次元CADは全角度からリアルな立体形状を作ることができます。完成形が非常にわかりやすいので、設計の知識がない人に見せても理解してもらいやすいでしょう。また一度3次元で製図ができれば、そこから2次元の図面に落とすこともできます。
ソフトの価格は2次元CADより3次元CADが高めで、パソコンのスペックもある程度必要です。また、3次元CADはハイエンドCAD、ミッドレンジCAD、ローエンドCADの3つに分かれています。
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フリーソフトもあり!おすすめの建築系CADソフト一覧
ここからは、おすすめのCADソフトをご紹介していきます。
■Revit
オートデスク株式会社の、Windows対応CAD。このソフトの最も注目すべき点は、3Dモデルひとつから、建物・インフラの計画をし、設計と構築を行い、管理までを一括してできることです。さらにワークシェアリング機能もあるので、何人かで同時に編集が加えられます。大手の建設企業や、スーパーゼネコンといった大きな企業で使われています。
■ArchiCAD
グラフィフォト社の、Windows・Mac対応CAD。世界初のBIMソフトとして、世界中で使われています。BIMモデルをソフトに入れることで、一貫構造計算ができるのが魅力。タブレットでモデリングデータを開いたり、断面を切って中を見せたりできるので、建築について知識がない顧客にも感覚的に理解してもらいやすいでしょう。大手の建設企業や、スーパーゼネコンといった大きな企業で使われています。
■Vectorworks
エーアンドエー株式会社の、Windows・Mac対応CAD。直感的に操作ができるのがメリットで、Designer、Architect、Landmarkといった専門性を高めた製品も出ています。フォトショップやイラストレーターに対応しているため、デザイン性特化型のアトリエ、デザイン事務所でよく使われています。
■AutoCAD
オートデスク株式会社の、Windows・Mac対応CAD。世界的に使われている汎用CADで、日本でもトップシェアを占めています。専門性を高めたAutoCAD ArchitectureやAutoCAD Mechanicalなども展開しており、サブスクリプションメンバーを導入した結果、入手しやすさも高まりました。大手から中小まで幅広く使われています。
■DraftSight
ダッソー・システムズの、Windows対応CAD。AutoCADと操作画面がほとんど同じなので、こちらに慣れた人なら簡単に使いこなせます。また無償で使えるのでこれからAutoCADの購入を考えている人が、お試し感覚で使うこともできるでしょう。安定性も高く、PDFファイルの作成も可能。ただし、3Dはワイヤーフレームのみの対応となっているので要注意です。
■Solid Edge 2D Drafting
シーメンスPLMソフトウェアの、Windows対応CAD。無料で使うことができ、アップデートも料金がかかりません。MicrosoftのOfficeに近いデザインなので、初めてCADを操作する人も慣れ親しみやすいでしょう。モデル空間とペーパー空間の両方が扱えますが、履歴をさかのぼり修正がかけられないのがネック。CADビギナーが感覚をつかむにはおすすめです。
インテリアコーディネーターや施工管理などの仕事をするには、CADの利用が必要になることもあります。これからこうした職業に就こうと考えているのであれば、まずは無料版のフリーソフトから触ってみましょう。
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