公開日:2019年6月11日
(更新日:2024年9月2日)
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屋内外の空間をトータルにデザインし、作り上げていく空間デザイナーのお仕事。人気の職業なため、「これから空間デザイナーとして活躍したい!」と考えている人も多いのではないでしょうか。専門学校などに通い基礎から学ぶ機会があれば良いですが、例えばすでに別の仕事をしている場合、会社を辞めて新しい道を目指すのは、なかなか勇気がいるもの。そこで今回のテーマは「未経験から独学で空間デザイナーになるには」。空間デザイナーに向いている人の特徴をはじめ、転職する際に有利な資格、キャリアプランや年収まで詳しくご説明いたします。
空間デザイナーに向いている人の特徴
■建築・空間・インテリアへの幅広い興味
インテリアコーディネーターやインテリアデザイナーなども空間を作り上げる仕事ですが、一番の違いは、空間デザイナーは室内や住宅に限らず屋外空間や商業施設なども手がける点です。そのため、インテリアの知識だけでなく建築物や屋外空間、空間演出など、空間作り全般に関して興味があることは必須条件と言えます。街中の建物や景観、さまざまな空間演出を見るのが好きという人にも向いているでしょう。
■創造力・表現力豊かな人
ゼロから空間を作り出すことが多いため、創造力豊かな人が向いています。その上でセンスやアイデアを発信、ビジュアル化する能力がある人は、特に才能を活かすことができるでしょう。
■お客様の要望を聞き出すコミュニケーション力
空間デザイナーの仕事は、クライアントやお客様の要望を汲み取ることからスタートします。要望を聞き出し、ときには自らのアイデアも提案しながら、クライアントが求めている空間のイメージを明確にしていかなくてはいけません。また、クライアント以外に施工業者や、ときには建築家などとの打ち合わせも発生します。そのため高いコミュニケーション能力が求められる仕事です。
■臨機応変に対応する力
空間の演出やコーディネート以外に、顧客からのヒアリングにプランニング、施工業者への発注、進行管理、予算管理など、空間デザイナーの業務は多岐にわたります。また、基本的に同じ空間を作ることはありません。毎回、案件ごとに手がける空間や施工現場も異なるため、臨機応変に対応するスキルが必要です。安定したルーティン作業がしたいという人には向いてないでしょう。
そもそも未経験・独学でもなれるのか?
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空間デザイナーは「センス」が問われる職種です。資格がなければ就労できないわけではありませんし、独学でなるのも不可能ではありません。ただし、デザインやインテリアの知識、建築物の構造に関する理解、図面やパースの描き方、ソフトの使い方など、当然ながら習得すべき知識やスキルが数多くあります。自分が携わりたい建築物や空間についての専門知識も身につけておいたほうが良いでしょう。さまざまな知識とスキルが必要なため、独学で空間デザイナーの仕事につくのは、なかなかハードルが高いとも言えます。
空間デザイナーにおすすめの資格とは?
独学で空間デザイナーを目指す場合、まずは参考書などを購入して空間デザインやインテリアの基礎知識について勉強すると良いでしょう。空間デザイナーになるために、取得しておくと有利な資格としては、公益財団法人日本デザイン振興会認定試験である「空間ディスプレイデザイナー認定試験」、公共社団法人インテリア産業協会主催の「インテリアコーディネーター」などがあります。これらの資格取得を目指し勉強するのも、初期のステップとしては最適です。
また、独学の場合は特に自分の”強み”が必要になってきます。自分がデザインしたいものに特化して勉強することもおすすめです。空間プランナーの仕事で携わる可能性があるのは、飲食店、美容室、イベント会場、ホテルのロビー、美術館、博物館など多くのジャンルがありますので、まずは自身がデザインをしてみたいと思う空間を絞ってみてはいかがでしょう。足を運ぶことができる空間であれば、とにかく足を運び、見学。その空間がどのようなデザインで創り上げられているかなどを観察してみましょう。尊敬している空間デザイナーがデザインした物件を分析するのも勉強になります。
理想的なファーストステップとは?
空間デザイナーの仕事は国家資格などを必要とする仕事ではないため、独学でなろうと思えばなれる仕事ではありますが、クライアントから仕事を獲得するには、相当なセンスと知識が必要です。そのため専門学校に通う、もしくはアルバイトとしてでも、まずは「空間デザイナー」としての仕事を肌で感じられる世界に入り込むことが、ファーストステップとしては望ましいと言えます。
とはいえ今現在、別業種で働いている場合、専門学校に通ったり、アルバイトしたりするのは難しいことも多いでしょう。そこでおすすめなのが、働きながらでも通えるスクール・通信講座などです。年齢を問わず実力を身に付ければ就労できる職業でもあるため、幅広い年齢層が受講しており、全くの異業種から「空間デザイナー」に転職した人も珍しくはありません。
空間デザイナーの年収はどのくらい?
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「空間デザイナー」の就職先としては、空間プロデュースを行なっている会社、デザイン事務所、設計事務所、不動産会社、ハウスメーカーなどが一般的です。会社によって、商業施設、飲食店や美容院などの店舗、イベントの展示会場、屋外か屋内かなど、対象となる分野が異なるので、自分の興味がある空間デザインができるかどうかよく調べて応募先を選ぶようにしましょう。
また気になる年収ですが、空間デザイナーの正確な年収のデータはありません。参考までに、厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagを見てみますと、厚生労働省編職業分類の「その他のデザイナー」の平均年収は509.3万円、平均年齢は38.8歳でした。
求人@インテリアデザインの空間デザイナーの求人を見てみると、下限は300万円前後から。350~500万円ほどがボリュームゾーンです。ただし500万円〜700万円ほどの年収もそれほど珍しくはなく、企業や働き方にもよりますが、実力により高収入を目指せる仕事と言えるでしょう。
就職後のキャリアプランも考える
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大手の設計事務所に就職する場合、キャリアプランは一般的な業種と大差はありません。経験を積み大きな仕事が任されるようになれば、地位や収入は向上していくものです。出世を望まずライフワークバランスを重視し、安定して働ける企業や雇用形態を探すのも良いでしょう。
アトリエ系の事務所など中小規模の企業に就職する場合は、独立を前提としてキャリアを積む場合もあります。少数精鋭で業務を行うことも多いため、大手よりも幅広いスキルが身につきやすく、独り立ちして仕事ができるようになるまでの期間も短いケースが多いようです。
さらに空間デザイナーとして経験を積めばフリーランスとしても働くことができます。その場合は、スキルや実力が必要なのはもちろんですが、自己アピール能力、得意とする専門分野があることも重要になるでしょう。いずれスタッフを雇入れて、空間デザイン事務所を開業する道もあります。より自由に働ける仕組みを追求できるほか、仕事の内容次第では経営者として平均を大きく上回る年収を目指すことも……。
空間をトータルにデザインするといった業務内容だけでなく、キャリアプランも夢にあふれている空間デザイナーのお仕事。その夢を追うファーストステップとして、空間デザイン・空間設計に関わる求人・転職情報を調べてみるのもおすすめです。求人@インテリアデザインでは「未経験OK」「独立希望者歓迎」といったキーワード検索もできますので、まずは気軽にアクセスしてはいかがでしょうか?
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