公開日:2020年1月6日
(更新日:2023年6月27日)
画像素材:PIXTA
インテリア業界の仕事には、デザインやコーディネートだけでなく、実際に家具や照明器具などのインテリアを製作する仕事もあります。ここでは、インテリア製作の仕事内容や、製作職に就くために必要な経験、キャリアプランについてご紹介します。
インテリア製作の具体的な仕事内容は?
住居・店舗・オフィスなど、どのような空間にも家具や照明器具は不可欠ですが、空間それぞれによって必要となるものは異なります。
例えば、大型店舗・チェーンストア・オフィスなどでは、同じデザインの家具や照明、什器が大量に必要になりますが、住居や個人店舗などの小規模な空間では、オーダーメイド品を用いる場合もあります。
製作の仕事についても、機械で大量生産品を製作する仕事と、自らの手でオーダーメイド品を製作する仕事に二分されます。
■家具の製作
空間コンセプトを打ち出すのに重要な役割を担う家具。なかでも木工の家具は、木の種類や木目、色合いなどに個性があり、オーダーメイドの依頼を頼まれることも少なくありません。こうした注文に応え、実際に製作するのが家具職人です。デザイナーの設計図から素材を加工し、組み立て、仕上げをします。
一人の家具職人がつくり始めから完成まで受け持つ場合もあれば、分業する場合もあります。その取り組み方は、案件の規模や職人のスキルによってさまざまです。製作するだけでなく、デザインから受け持つ工房や会社もありますので、製作の経験を活かしてデザインを学べる場合もあります。
■照明器具の製作
明度・色・配置などによって多様な空間演出が可能な照明は、空間そのもののデザインと密接な関わりがあります。そのため、特に大型施設や商空間では、照明の計画は照明設計会社に依頼する場合も多いです。メーカーで大量に生産されている既製品を用いる場合もありますが、特注する場合は、製作会社が実際の器具の製作を請け負い、納品します。
特注の照明器具は、デザインと素材を決定した後、パーツの加工や溶接、組み立てなどを行います。デザインから製作までを一つの会社で請け負う場合や、金属の枠組みやランプシェードなどのパーツについては、それぞれに特化した製作会社や職人に発注する場合があります。
■店舗什器の製作
商品や製品をディスプレイする什器は、エンドユーザーに実際に購入した際のイメージを伝える役割があります。製作の際には、商品コンセプトや設置スペースなどを考慮することが大切になるため、企画・デザインから製作までを一貫して行う会社が多いです。また、什器の素材は、アクリル、ガラス、木材、紙など様々なため、すべての加工を担当し組み立てる製作会社と、素材やパーツに特化した製作会社がいます。
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インテリア製作の職に就くためには?
インテリア製作の職に就くには、学校に入って専門的な技術を学ぶ、インテリア製作会社に入社して経験を積む、工房に入って職人を目指すなどのルートがあります。
■専門的な技術を学ぶ
デザインやプロダクト製作に必要な知識や技術は、インテリアの専門的な学科がある高校や専門学校、大学、職業訓練所などで学ぶことができます。
また、伝統工芸を学べる専門学校や大学に行けば、知識や理論が詳しく学べるほか、デザイン技術や実際にものを作る技能を身につけることができます。
社会人になってからインテリアの基礎を学びたい場合には、職業訓練所の木工技術科やインテリアコーディネーター科、インテリアデザイン科に行くのも良いでしょう。木工やインテリアの知識、図面作成の基礎、商品開発やマーケティングなどを学べます。
■製作会社に入社する
製作会社は大きく分けると、自社でデザインから製図、製作まで一貫して行う会社と、家具・照明・什器などの特注製品を専門に製作する会社があります。経験者など即戦力になる人材を求めている場合も多いですが、未経験や新卒を募集する会社も少なくありません。小規模の案件では、一人でデザインから製作まで担当することもあります。
■工房に入り職人になる
木工家具や金物、ガラスなど専門的な製作会社や工房に入り、職人を目指す道も考えられるでしょう。
地域に注目すると、職人への道が開かれやすいです。たとえば、林業がさかんな地域では木工所や工房の求人が多いですし、町おこしの一環で外部から人材を募集していることもあります。伝統工芸がさかんな地域では、協同組合や養成機関で人材の募集や育成を図っている場合もあります。
専門的な技術を身につけることは大変かもしれませんが、その分やりがいがあり、手に職を付けることができるため、充実したキャリアを歩める可能性もあります。
同じ「製作」の仕事を探す上でも、幅広い仕事をしたいのか、専門的な仕事をしたいのか、そして福利厚生や給与などの待遇を優先するのか、やりがいや仕事内容を優先するのかという2軸を整理して検討すると良いでしょう。
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