公開日:2020年3月3日
(更新日:2023年6月27日)
画像素材:PIXTA
「インテリアデザイナー」と聞くと、住宅や店舗の内装をデザインする仕事を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、展示会場やイベント会場に設置するブースの企画・デザインもまた、インテリアデザイナーの仕事の一種です。ブースの企画・デザインはどのようにして行われているのか、具体的な仕事内容や、かかわる職種、この仕事ならではの魅力などをご紹介します。
イベントブースを企画・デザインする仕事とは?
展示会やイベントに出展するクライアント(企業や自治体など)のために、会場に設置するブースの企画やデザインを行う仕事です。クライアントの要望を反映させつつ、クライアントが展開しているサービス、商品などを最大限にPRできるブースを設計し、製作します。
展示会場やイベント会場では、たくさんの企業や自治体が出展し、それぞれのPRを行います。数多くの出展者の中から来場者に見つけてもらうためにも、瞬時に目を引くデザインを提案できるかどうかが、腕の見せどころとなります。
また、来場者に立ち止まってもらうだけでなく、クライアントがPRしたい商品やサービスの購入や利用を検討してもらうことも大切に。そのため、目立つことだけでなく、ブース内の動線や商品の並べ方などにも工夫が必要です。
ブースの企画・デザインに関わるさまざまな職種
ブースの企画・デザインを行う際は、プランナーやデザイナー、施工管理など、多彩な職種が協力しながら製作を進めていきます。各職種がどのような業務を担当しているのか見てみましょう。
■プランナー
クライアントにヒアリングをして情報収集し、打ち合わせをします。デザイナーや施工会社などの協力会社が携わる業務のディレクションも行うほか、施工の進行・予算・納品などの管理も担当。パンフレットの制作やWebでの情報発信、コンパニオンの手配など、展示会に付帯するサービスも提案することがあり、ブースづくりにトータルに関わります。
■デザイナー
空間はもちろんのこと、設置するディスプレイをデザインします。クライアントの要望やプランナーから伝えられたイメージに合わせ、図面やパース(立体のイメージスケッチ)を作成します。
■施工管理
クライアントから情報をヒアリングし、図面を基に、ブースに使用する資材の提案や各種スケジュールの調整を実施。さらに、ブース製作に向け、職人の手配や資材の発注などの準備を行います。ブースの設営に取り掛かりはじめたら、職人への指示などを行って現場を統括する役割を担います。
よりよいブースづくりには、情報収集力が大切に
ブース製作の目的は、クライアントの商品やサービスが多くの来場者に興味を持ってもらえるようにすること。大勢の来場者に注目されるブースに仕上げるには、イベントやクライアントに関する情報収集がかかせません。どの職種で活躍するにせよ、事前の聞き取りや打ち合わせで以下のような情報を集めることが、よりよいブース製作につながります。
<展示会・イベントについて>
・どのような展示会・イベントに出展するのか
・ブース位置や小間数(※1)
・出展する目的
<企業について>
・企業の概要
・PRしたい事業や商品、サービス
・その企業にしかない特徴・強み
<ブースについて>
・ブースに必要な設備と機能
・希望するデザインやイメージ、明るさ
・過去に出展した際に得られた効果
・過去の出展時のブース内容とデザイン
・当日ブース内に滞在するスタッフ数
・当日の呼び込みや事前集客に関するプラン
<その他>
・設営にかけられる予算
・ターゲット層
・周辺ブースに出展する企業の情報
・競合となる企業の情報
※1 イベント主催者が出展者に対して貸し出すために仕切られた空間のこと
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ブース企画・設計の仕事ならではの魅力とは?
企業・自治体は、知名度アップや売上向上を目的として展示会やイベントに出展します。クライアントから喜んでもらえる結果を残せれば、継続して発注してもらえる可能性もあり、定期的な仕事として受注できることも。クライアントが個人の場合も多い店舗や住宅の設計と比べると、継続的な仕事に繋がりやすく、仕事量や収入が安定しやすいことも魅力の一つです。
ブース企画・デザインの仕事は、クライアントの収益アップに寄与するという面においては近い部分もあるため、店舗のデザイン設計の経験も大いに生かすことができます。興味がある方は是非、就職・転職先として検討してみてはいかがでしょうか。
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