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プロフェッショナルへの「道」-ファンタスティックデザインワークス 鈴木克典氏-

流行に従った時代性をとりいれながら、普遍性を失わない店とは?
人間の本能や生理的な心地よさをもたらす空間を考えて、知恵と経 験を練り混んだプランにはそれが具体化されている。
目的を達成するための装置としての究極のかたち。
それが店であっても、家であっても、学校であっても、あてはまる総合的な試みが、設計であると考えています。
人間には未来を予知する能力はないが、経験から予測をたてることが、ある程度可能であると思っています。
だれよりもそれが為せるのは設計というひとつの学問を極めた人間ではないでしょうか?
3ヶ月後、一年後、5年後の 完成を正確に予測、計画できるのですから。
完全な設計からは完全な結果があると信じています。

有限会社ファンタスティックデザインワークス代表、鈴木克典氏は、「設計」に対する想いをこのように表現します。
「プロフェッショナルへの道」第4回特集は、商業施設のデザインを中心に、精力的に活躍されている鈴木氏をフューチャーし、デザインに対する想いを探っていきます。

・現在、鈴木氏は「インテリアデザイナー」としてご活躍されていますが、どのような経緯でインテリアの道に進んだのでしょうか?
具体的にインテリアデザイナーという言葉を意識したのは大学3年生頃です。学生時代から流行りの飲食店を調べたり、ディスコに行ったりと、飲食店やエンターテイメントに興味があったんですが、中でも一人ニューヨークへ旅に出た時にレストランビジネスの華やかさ、エンターテイメント性には圧倒されましたね。

そんな中、当時日本のディスコ業界で頂点を極めていたであろうマハラジャをデザインした会社が東京にある事を知り上京、弟子入りしました。1年後にはバブル崩壊を目の当たりにしたりもしましたが、様々な案件を通じてそこでは「デザイン」というよりは「設計」というものをしっかりと身につけられたのではないかと思っています。結果、11年師事したのち独立しました。

2001年独立時にはデザイナーズレストランブームの流行も重なり、経験を活かして1店舗目から反響を呼ぶお店を作れたと思います。もちろん色々苦労もありましたが、、今までがあったから今があるんだろうな、と感じています。今思うと、学生時代の遊びがきっかけになり、「これをやりたい!」と思えたこと、目標が出来たことがとても大きかったように感じますね。
・鈴木氏は飲食店を中心に様々な商業施設のデザインに携わっておられますが、業界の流れや変化などに関してどのようにお考えですか?
そうですね、例えば飲食店を例にとると、10年前と現在ではクライアント自体が違ってきています。10年前は良い店であれば2号店、3号店と展開し、付随してデザイン事務所も儲かる、というような流れが多かったように思いますが、今ではレアケースではないでしょうか?飲食は儲かる業界、だったのが、逆に厳しい業界と言われています。

また人気のある飲食店ばかりが誘致されるような飲食複合ビルが増えることで、ダメな店は淘汰されて、良い店が残っていく。今後は数だけで言うと少しずつ少なくなるのではないかと考えています。また、海外に目を向けると、やはり日本に発注する海外企業が多くなってきたと思います。

日本人はお金のコントロールが非常に長けていると思います。設計者が戦略的にお金をコントロール出来ているのではないでしょうか。物の形や流行り、かっこいいデザイン、という外面ではなく、しっかりとした見積もりを出し、お金の動きやお金の使い道まで考慮に入れたデザイン、設計を行う。そして、そこに設計料を支払う。そうした考え自体が今後グローバル化してくるのではないでしょうか。

・鈴木氏の手掛けた店舗を見ると、本当に様々なエッセンスが散りばめられているように感じますが、アイデアの源泉はどこから出てくるのでしょうか?
そうですね、何かを常に考えている、ネタを考えている、という部分ですかね。本当に様々なことに興味がありますね。欲が広い、というような表現でしょうか。空間デザインだけでなく誰かが着ている服やCDジャケット、車など、アンテナは常に広げています。

もちろん尊敬するデザイナーもいますよ。派手ぶらないで、店舗デザインを一つの学問や文化として取り組んでいる方が好きです。人間の動きが計算されつくされ、出来上がる作品も高尚で素晴らしいと思います。
・今後インテリアデザイナーを目指す方にメッセージをお願いします。
初心を忘れないこと!それが一番ですね。なぜそれをやろうと思ったのか、思い返すことが大切だと思います。達成しないのに途中で投げ出す人、挫折する人が多いです。なんの為にやるのか?お店を出店するのは大金が必要で、失敗すればその人の人生を狂わせる原因にもなります。なんとなくかっこいいからインテリアデザインをやりたい、という意識では通じません。プライドを持ち、文化的職能だ、という意識を持ち、社会的地位をあげていかないといけないですね。

[プロフィール]
1967年生まれ 40才
1990 京都精華大学油絵学科卒業
1990 株式会社エムディー入社
      飲食店舗を中心に設計経験を積む
2001 株式会社エムディーを円満退社
2001 有限会社ファンタスティックデザインワークス設立
1件目より、国内にとどまらず、反響を呼ぶ店づくりを続けている

[主な実績]
銀座ヴァンパイアカフェ
ジェイポップカフェ
渋谷ZARU
月 横浜
迷宮の国のアリス
銀座竹取百物語
西麻布バース
代官山メロウボーテ
イズリール
六本木チック
青山アリュックス
代々木上原 ACパークス
ベルサイユの豚
アメーバスタジオ

有限会社ファンタスティックデザインワークス
URL:http://www.f-fantastic.com/
設立年月日:2001年4月2日
本社所在地:東京都渋谷区上原3-10-6 ステートリーホームス代々木上原302
代表:鈴木克典 (Katsunori Suzuki)


※この記事は2006年に作成された内容です。

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