公開日:2020年9月15日
(更新日:2026年1月26日)
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インテリアデザイナーがデザインを担当する空間はさまざまにありますが、その中でも代表的といえるのが、店舗などの商業目的につくられる「商空間」と、人々が暮らすことを目的につくられる「住空間」。それぞれに求められるデザインが違うほか、目指すキャリアややりがいも変わってきます。では、具体的にどんな違いがあるのでしょうか。商空間を担当する場合と住空間を担当する場合のさまざまな違いを、多角的に見てみましょう。
「商空間」とは?
まず商空間とは、いわゆる店舗、商業施設などのことを指します(「非住宅物件」とも言います)。ここでインテリアデザイナーに求められるのは、お客様に「ここに行ってみたい」と思ってもらえるような関心を引く場にすること、そして、実際に来店したお客様が快適に買い物や食事などを楽しめる空間にすることです。また、主に室内をデザインすることをメインとしている住宅とは異なり、店構えや外観などのデザインまで担当することも。
建物そのものの特徴や、店舗のコンセプトなどと合わせて、壁や床に使う素材をどうするか、どの家具や什器を設置するか、照明をどう活用するかなどを考えていきます。また、お客様やスタッフが移動しやすい動線づくりや、商品が映えるディスプレイなどを意識することも大切です。
「住空間」とは?
住空間とは、マンションや邸宅、別荘など、人が住む空間のこと。インテリアデザイナーに求められるのは、生活者の目線で総合的に内装を考え、居心地の良い空間にすることです。取り扱うものは業務にもよりますが、主に家具や照明、壁材、床材、食器、ファブリックなどの幅広いインテリアになります。
お客様の大切な住まいを提案する役割だからこそ、高いコミュニケーション能力と、多様なニーズに対応できる柔軟さが求められます。お客様の家族構成や理想のイメージ、住まいに何を求めているかなどをしっかりヒアリングして、理想の空間を設計することが大切。もちろん、安全面を考慮する必要もあります。
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商空間と住空間、インテリアデザインの仕事の進め方の違いは?
商空間を担当する場合と住空間を担当する場合では、デザインする空間そのものが異なるため、それぞれに細かなステップが変わってきます。しかし、仕事の進め方は共通している部分も多くあります。
例えば、商空間・住空間ともに、まずはお客様から要望やイメージをヒアリングし、それをもとにデザインの方向性や進行を計画、そしてラフスケッチやCG、模型などを活用しながら、自分のデザインをプレゼンテーションします。そこからさらにお客様と細かな調整を行い、空間を丁寧につくっていくのが基本的なやり方です。
さらに依頼主であるお客様はもちろんのこと、実際に内装づくりを行ってくれる施工会社や建築士、職人の方々ともコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくことも、商空間・住空間ともに共通しています。
ただし、商空間・住空間はそれぞれ、お客様の目的や求めていること、広さなどが大きく異なります。いずれも専門的な資格が必須というわけではないものの、それぞれに特化した知識や経験を持つことは重要です。
商空間と住空間、インテリアデザインの仕事のやりがいは?
インテリアデザイナーと聞くと華やかなイメージがありますが、実際はかなりの重労働。大変な仕事である分、達成した瞬間は何事にも代えがたい達成感があります。
例えば住空間の場合は、お客様が快適に生活するための空間づくりをサポートすることができるため、納得してもらえるデザインができたときやお客様に感謝の言葉をもらえた瞬間に喜びを感じることでしょう。
商空間の場合は、クライアントとなる店舗などの経営者に満足してもらえるのはもちろんのこと、実際に自分がデザインした空間をさまざまなお客様が利用し、楽しんでいる様子を見られることもやりがいを感じるポイントといえます。
さらに、それぞれの仕事をしていくうちに、“自分だけのやりがい”を見つけていくこともできるでしょう。
インテリアデザイナーの担当する仕事はさまざまにあり、選ぶ仕事によってキャリアも少しずつ変わってくるため、まずは自分が手掛けたい分野を明確にすることが大切。自分はどんな空間を演出してみたいのか、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
FAQ:商空間・住空間のインテリアデザインについてよくある質問
Q1:商空間と住空間のインテリアデザインで、必要な資格に違いはありますか?
A:どちらの分野も必須の資格はありませんが、共通して「インテリアコーディネーター」や「二級建築士」の資格が実務に役立ちます。商空間では店舗独自の法規や消防法の知識、住空間では生活に即したバリアフリーや住宅設備の知識など、分野ごとに求められる専門知識を深めることが重要です。
Q2:商空間から住空間(またはその逆)への転職やキャリアチェンジは可能ですか?
A:可能です。ヒアリングからプレゼンテーション、施工会社との調整といった仕事の基本的な流れは共通しているため、培ったスキルを活かすことができます。ただし、ターゲットが「不特定多数の利用者」から「特定の居住者」へと変わるため、視点の切り替えや、新しい分野の知識を積極的に学ぶ姿勢が求められます。
Q3:未経験から目指す場合、商空間と住空間のどちらがおすすめですか?
A:ご自身の関心に近い方を選ぶのが一番ですが、トレンドやブランドの世界観を表現することに興味があるなら商空間、一人ひとりのライフスタイルに深く寄り添いたいなら住空間が向いています。まずは求人情報を見て、自分が「通いたい空間」か「住みたい空間」か、直感的にワクワクする方を探してみるのも良いでしょう。
Q4:インテリアデザイナーとして、商空間と住空間で年収や待遇に差はありますか?
A:一概にどちらが高いとは言えませんが、給与体系は勤務する企業(組織設計事務所、デザイン事務所、ハウスメーカー等)の規模や案件の単価によって変動します。商空間はプロジェクトの規模が大きく動く金額も高い傾向にあり、住空間は個人の満足度に直結するため、指名受注などによるキャリアアップが期待できます。
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