公開日:2020年11月2日
(更新日:2023年6月27日)
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建築士としてこれから働きたい人も、現在働いている人も、さらなる高みを目指したい人は多いはず。キャリアアップを目指す際には、資格取得や転職、さらに独立など、さまざまな道が考えられます。将来建築士として活躍していくにはどんな道歩めば良いのか、建築士としてキャリアを積むための基本のステップについて紹介します。
ステップ1:建築系の学校で学び、二級建築士の資格を取得する
建築士としてキャリアを積みたい場合に必要不可欠なのが、建築士の資格。特に建物の種類を問わず設計できるようになるには、一級建築士の資格が必要です。しかし、一級建築士の資格を取得するには、建築系の学科や学校で学ぶほか、ニ級建築士の資格を取得後に実務経験を積むことが求められます。そのため、建築系の学校を卒業後は、まず二級建築士の資格取得を目指すのが基本です。
ステップ2:就職して経験を積む
建築系の学科や専門学校を卒業後は、設計事務所、住宅メーカー、ゼネコンなどに就職し、経験を積みます。次に紹介するように、それぞれ扱う建築物や仕事内容が違うため、将来どの分野で活躍したいか、希望に合った会社や事務所を選ぶようにしましょう。中には一級建築士の資格がないと就職が難しい会社や事務所もあります。その場合は、とりあえず他社で経験を積み、一級建築士の資格取得後にチャレンジしましょう。
■ゼネコン(ゼネラルコンストラクター)の設計部門
ゼネコン(ゼネラルコンストラクター)とは、発注から工事完成まですべての工程を請け負う総合建設業。主に、商業施設やオフィス、マンションなど大規模な建物を手掛けており、デザイン性よりも機能性を重視する傾向があります。プロジェクトの規模が大きいため部門が細かく分かれており、建築士が活躍するのは設計部門です。
■組織系建築設計会社
設計事務所の中でも比較的規模が大きい、設計専業の事務所です。法人関係の仕事が多く、大規模商業施設や公共施設、オフィス、マンションなどを手掛けています。機能性や効率性、コストパフォーマンスを重視し、堅実なデザインを得意としている会社が多いです。
■アトリエ系建築設計会社
建築家が主宰する設計事務所です。規模はさまざまですが、芸術性や独自の作家性が現れるデザイン性の高い建築物を中心に手掛けています。ゼネコンや組織系建築設計会社に比べると、一人の仕事の裁量が大きく、早く経験を積めるというメリットもあります。
■住宅メーカーの設計部門
住宅専門の設計職です。新築だけでなく、専門部署やグループ会社などでリフォーム・リノベーションの設計もしている会社もあります。施主と直接会って話をしながら設計を進める場合と、営業のヒアリング結果に基づいて設計する場合があります。
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ステップ3:一級建築士の資格を取得する
4年制大学卒は2年以上、3年制短大卒は3年以上、2年制専門学校卒は4年以上、もしくは二級建築士を取得後4年以上の実務経験があれば、一級建築士の受験資格が得られます。
仕事をしながら資格取得を目指すのは大変ですが、「住宅専門の建築士で活躍したいので二級建築士の資格だけでいい」など特別な理由がない限り、建築士としてのキャリアアップしていきたい方は経験を積むとともに一級建築士の資格取得を目指すことが望ましいでしょう。ゼネコンや大規模な建物を扱う会社ほど一級建築士の資格は必要とされるので、そういった会社に転職したい場合にも取得しておきましょう。
ステップ4:独立するor転職する
独立することで収入アップを狙えるほか、自分の得意もしくは関心の強い分野の建築をメインで手掛けることができ、専門性を高めていけるなどのメリットがあります。独立して活躍したいという建築士の多くは、就職後数年経過し、一通りのノウハウやスキルが身についたと感じた頃に独立を考える人が多いようです。
ただし、独立したいと思っても、資金の用意や会社で手掛けている仕事の兼ね合いなどで、すぐに実行できるものではありませんので、徐々に準備をしておくのが良いでしょう。また、独立後にお願いできる施工会社なども探しておきましょう。
もちろん、独立しなくとも転職でキャリアアップを叶えることも可能です。より大規模な建物の建築に携わりたい場合は大手のゼネコンや組織系建築設計会社へ、意匠設計やデザインを重視した建築に関わりたい場合はアトリエ計設計事務所へ転職するなどの道もあります。または経験を積み、給与やポジションにおいて上を目指したい人もいるでしょう。どちらにしても、自分の今まで積んできた経験を大切に、希望のキャリアを選びたいところです。
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