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インテリアコーディネーターの仕事内容とは?【実践で役立つ9つの資格】

インテリアコーディネーターの仕事内容とは?【実践で役立つ9つの資格】 画像素材:PIXTA

住宅や商業施設など、あらゆる室内空間をより良く見せるために活躍する「インテリアコーディネーター」。関心をもつ方も多い職種ですが、具体的にはどんな仕事なのか、資格が必要なのかどうかなど、わからない点も多いのではないでしょうか。今回はインテリアコーディネーターの仕事内容をはじめ、実践で役立つ9つの資格、活躍できる場所などをご紹介します。

インテリアコーディネーターの仕事とは

インテリアコーディネーターとは、住宅や施設の内装、装飾、家具などをコーディネートする仕事です。お客様の希望や予算に合わせて空間のイメージを提案し、理想のインテリアを実現するサポートをします。

担当する空間は様々で、住宅や飲食店、商業施設などがあります。また、近年ではオフィスや公共施設などもより快適にリフォームをするケースが増えており、インテリアコーディネーターが活躍する場はますます広がっています。

提案するインテリアの分野も幅広く、壁、床、天井などから家具や照明などのアイテムまで、また、それらの色合いや素材など細かな点まで検討してお客様に提案します。このため、インテリアに関する幅広い知識を必要とする仕事です。

必須の資格はないが、もっておくと有利に

インテリアコーディネーターの仕事内容とは?【実践で役立つ9つの資格】

インテリアの幅広い知識が必要とされるインテリアコーディネーターですが、実は必ず取らなければならない資格はありません。学校に行かなければならないということもなく、キャリアゼロからでもスタートできる職業といえます。

しかしながら、就職活動はもちろん、実際に仕事を始めてからも、専門学校などで学んだ経歴や資格をもっていることで有利に働くことが多いでしょう。資格を取得しておくことで知識があることを証明できるため、就職活動で能力をアピールでき、お客様からの信頼も得やすくなります。

インテリアコーディネーターの実践で役立つ9つの資格

では、インテリアコーディネーターとしてどのような資格をもっていると役立つのでしょうか?やはりインテリアコーディネーター資格が王道ですが、ほかにも様々な関連資格があります。大きく分けて以下の4つに分野に分類できるでしょう。

【インテリア関連資格】

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターとして活躍するためにまず取得しておきたい資格。インテリアの専門知識を包括的に学べる資格です。学科試験である一次試験、論文とプレゼンテーションの二次試験があります。

インテリアプランナー

室内空間の企画や設計、建築の知識が身につく資格です。家具、ファブリックなどのインテリアにとどまらず、備え付けの家具や照明など建築工事に直接影響する設備も含めコーディネートするインテリアプランナーとして活躍できるでしょう。一次試験の学科試験と二次試験の設計製図試験があります。

インテリア設計士

インテリア設計士は、インテリアの設計から施工、施工管理などを行うのに役立つ資格です。より幅広い知識からインテリアの提案ができるだけでなく、リフォームやリノベーション関連の仕事をしたい場合にも有利になる資格です。この資格には2級と1級があり、インテリアコーディネーター資格をもっていると、インテリア設計士資格試験の2級受験が可能に。インテリアコーディネーター資格を所持しており、かつ実務経験が1年以上ある場合にインテリア設計士1級の受験も可能となります。

【建築関連資格】

建築士(一級、二級、木造)

建築物の設計段階から関わりたいという場合には建築士の資格の取得がおすすめです。国家資格であるため、民間資格と比べるとハードルは高いですが、信頼も獲得しやすく、仕事の幅は大きく広がるでしょう。受験するには所定の条件または実務経験が必要となります。

【空間プランニング関連資格】

福祉住環境コーディネーター

高齢者や障がい者など介護を必要とする人がより快適に生活できるような住空間をコーディネートするための資格です。バリアフリーなどの住宅改修のアドバイスや福祉用具・介助用具の選定、住宅改修費支給に伴う申請書面の作成などの業務を行うことができます。高齢化社会の日本では、今後さらに需要が高まる資格といえるでしょう。1級から3級まであります。

住空間収納プランナー

片付けやすい収納設計を提案・コーディネートするための資格です。片付かない原因を検証して具体的な方法を提案したり、新築やリフォーム時に動線や収納性を考慮したインテリアを提案したりするのに役立ちます。見た目だけでなく、より快適で住みやすいコーディネートを提案できるでしょう。ベーシック・エキスパート・マスターの3種のコースがあります。

【特定分野の資格】

ライティングコーディネーター

照明理論からコーディネート知識まで、空間演出や雰囲気作りに欠かせない照明の知識が身につく資格です。インテリアコーディネーターなどの資格と共に取得しておくことで、より質の高い提案ができるようになるでしょう。講座を受講後に修了試験を提出し一定基準に達することで資格が取得できます。

窓装飾プランナー

窓装飾の知識を身につけ、カーテンやブラインドなどのコーディネートを提案するための資格です。多彩なアイテムの中から機能性・装飾性を考慮し、よりお客様のニーズや好みに合ったコーディネートを提案できるでしょう。インテリアコーディネーターとしてのセンスアップにつながる資格です。試験は筆記試験のみです。

キッチンスペシャリスト

キッチンの設備や機器に関する知識を身につけ、キッチン空間をプロデュースするための資格です。新築だけでなく、キッチンリフォームやリノベーション物件を扱う際にも役立ちます。住宅には欠かせない場所ですから、多様化するニーズに応えるスキルを身につけられれば、大きな強みになるでしょう。一次試験の学科試験と二次試験の製図試験があります。

インテリアコーディネーターが活躍する場所は?

インテリアコーディネーターの仕事内容とは?【実践で役立つ9つの資格】 画像素材:PIXTA

インテリアコーディネーターとして活躍する方法はたくさんあります。例えばインテリア用品を扱う店舗や住宅などのメーカー、設計会社、デザイン事務所などへの就職が考えられます。また、企業に所属するだけでなく、独立してフリーになる方もいるなど、働き方も多様です。

ただし仕事内容は、勤める企業によって変わります。住宅のデザインを専門にする企業もあれば、商業施設や飲食店を専門に扱っていることもありますし、家具メーカーであれば家具に特化したコーディネートを担当することなども考えられます。そのため、「インテリアコーディネーター」という職種だけでなんとなく就職先を選んでしまうと、思っていた業務と異なる可能性も。自分が希望する業務ができる企業なのか、事前に調べておく必要があるでしょう。

インテリアコーディネーターに求められるスキル

お客様の要望にしっかりと答え、理想の内装を作るためには様々な能力が必要とされます。具体的には、以下の3点が挙げられるでしょう。

インテリアの専門知識

インテリアのプロとしてお客様に提案やアドバイスを行う仕事のため、インテリアの幅広い知識を求められます。色や家具の組み合わせだけでなく、床や壁紙の材質や照明の種類などといった細かな点も知っておく必要があります。

また、住宅を担当するのであれば住宅の知識、飲食店を担当するのであれば飲食店の知識といったように、それぞれの分野に特化した専門的な知識も必要になってきます。自分が働きたい分野の知識をしっかりと身につけることが望ましいでしょう。

臨機応変に対応する力

インテリアコーディネーターは働く場所によって仕事内容が変わることもあります。基本的にはインテリアのプロとしてアドバイスを行うことが求められますが、例えばインテリアメーカーであれば商品についてお客様に説明することもありますし、設計会社などに勤める場合は自身で平面図を書く場合もあります。どんな企業に勤めるか、どんな働き方をするかにもよりますが、インテリアのコーディネート以外にも、臨機応変に対応するスキルが必要といえそうです。

お客様の要望を聞き出すコミュニケーション力

インテリアの知識も大切ですが、さらに重要なのがお客様の要望をしっかりと引き出すことです。知識やセンスばかりに頼ってしまうと、先方の要望が見えなくなってしまい、結果的にお客様の満足からどんどん遠ざかってしまうことに。あくまでインテリアコーディネーターはお客様の希望に寄り添い、アドバイスをすることが仕事です。そのことを忘れないようにしましょう。

幅広い知識や臨機応変に対応する能力が求められるインテリアコーディネーターですが、お客様の理想を叶えられた時は、喜びもひとしおとなるはず。人々の暮らしや働きに寄り添う、まさにやりがいのある仕事といえるのではないでしょうか。

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