公開日:2024年11月8日
(更新日:2024年11月8日)
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スキルや知識が不可欠な分、建築士への転職は「経験がないと厳しい」とお考えの方も多いかもしれませんが、実は未経験者にも門戸が開かれています。建築士になるには、どれくらいの勉強時間が必要で、何年くらいかかるのでしょうか?未経験から建築士になる方法やキャリアパスについても解説します。
未経験者でも建築士になれる!
建築士の資格取得、そのための勉強は必要ですが、実務未経験の方はもちろん、学んだことや資格がない方でも、努力次第では建築士になることが可能です。近年、建築士不足が深刻化しており、特に若手の人材が減少傾向にあることから、未経験者でもチャンスを得られる機会が増えています。
未経験から建築士になるには?
建築士の仕事の中には、未経験で携われる業務もありますが、資格がない場合は入社後に経験を積みながら取得を目指すのが一般的。「資格を保有していて当然」という職業なので、長く活躍するためにも将来的に資格を取る覚悟で建築士にチャレンジしましょう。
未経験からスタートし建築士資格や受験資格を得るには、以下の方法があります。
■実務経験を積んでから二級建築士や木造建築士の受験に臨む
建築に関する学歴がない場合は、7年以上の実務経験を積むことで、二級建築士や木造建築士の受験資格を得られます。建築業界で働いていても、建築と直接関わらない仕事や写図のみの経験では、実務経験とは認められないためご注意を。必要な経験として認定されているのは、建築物の設計・調査・評価・耐震診断に関する業務など、国土交通省が定めた実務です。
一級建築士の受験資格は、二級建築士に合格することで得られます。
【参考】公共財団法人 建築技術教育普及センター 建築士試験について(受験資格要件)
■教育機関で建築について学び、建築士資格の受験資格を得る
実務経験を積む前に、高校、専門学校、短大、大学の建築関係の学部・学科で学ぶ方法もあります。国土交通省が指定する科目を勉強し、一級・二級・木造それぞれで必要とされる単位を履修することで、受験資格の獲得が可能に。試験に合格した後、所定の年数分の実務経験を積むと、建築士として免許登録できるようになります。
建築士免許登録までにかかる年数は?
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未経験からスタートし建築士の免許を登録できるようになるまでにかかる期間は、学歴の有無や必須の実務経験年数により異なります。免許の登録に必要な実務経験の年数は、下記の通りです。
二級建築士・木造建築士の場合
- 学歴がない場合、7年以上の実務経験が必要
- 大学・短大・専門学校で国土交通省が指定する科目を履修した場合、実務経験は必要なし
- 高校・中等教育学校で国土交通省が指定する科目を履修した場合、試験の合格後に2年以上の実務経験が必要
一級建築士の場合
- 二級建築士の資格を保有している場合、二級建築士として4年以上の実務経験が必要
- 短大(2年)または専門学校で国土交通省が指定する科目を履修した場合、試験の合格後に4年以上の実務経験が必要
- 短大(3年)で国土交通省が指定する科目を履修した場合、試験の合格後に3年以上の実務経験が必要
- 大学で国土交通省が指定する科目を履修した場合、試験の合格後に2年以上の実務経験が必要
建築士の資格試験に向けた勉強時間の目安は?
試験に合格するために要する勉強時間は一般的に、二級建築士は700時間、一級建築士は700~1,500時間が目安とされています。例えば1日1~2時間ずつ地道に毎日学習を進めたとしても、十分な知識や理解を深めるまで数年かかることになります。
実務経験を積みながら勉強する場合は、1日の学習時間が短くなりがち。独学だと理解を深めるまでに長い年月を要する可能性もあるため、建築士資格の取得を急ぐ方は教育機関で学ぶのがおすすめです。
建築士資格を活かしたキャリアステップも可能
建築士は、将来的にプロフェッショナルとしてキャリアアップしていく道筋があるだけでなく、建築士資格を活かして他の職業へとステップアップすることも可能です。たとえば、指定確認検査機関で働くには一般的に建築士資格を保有していることが条件となるほか、施工管理や建設コンサルタントの業務にも建築士として培った知識や能力が役立ちます。
昨今は、建築士の人材不足に悩む企業が増えてきました。即戦力として活躍できるベテラン層だけでなく、若手の建築士を求めている企業も多数です。未経験者を歓迎している会社も多いため、チャンスを見逃さないようにしましょう。
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