建築士が追加取得すると有利な資格は？ダブルライセンスで差別化や年収アップを実現

建築士が同業者との差別化を図るためにおすすめしたいのが、建築や不動産、インテリア関連など、プラスアルファとなる資格の取得です。複数の資格を併せ持つ「ダブルライセンス」には、収入アップはもちろん、さまざまな利点がありますので、具体的な資格と共にご紹介します。

建築士が他の関連資格を取るメリット

・同業者の建築士と差別化ができる

他の建築士と差別化が図れるのは大きな利点。転職にも有利ですし、独立して活躍したいという人にとってもアピール材料になります。

・幅広い建築物の仕事に関われる

できる仕事の範囲が広がるのも大きなメリットです。例えば、宅地建物取引士（宅建士）と建築士資格の両方があれば、土地の契約から建物の設計まで一人で行うことも可能です。クライアントの立場からみれば、本来複数の専門家に依頼するものを、まとめて一人に依頼することができるので合理的ですし、信頼度も高まるでしょう。

・年収アップにつながる

前述したように、同業者との差別化や請け負える業務の幅が広がることで、フリーランスや経営者なら収入アップにつながります。企業で働く場合でも転職やよりよいポストを獲得するのに有利です。企業にもよりますが、資格手当による給与アップの可能性もあります。

・追加取得する関連資格の試験が有利になる

1級建築士をもっていることで、試験で優遇される資格がいくつかあります。例えば、一級建築施工管理技士やインテリアプランナーの資格試験は、1級建築士（インテリアプランナーの場合は2級・木造も含む）であれば一次試験は免除されます。資格取得に必要な勉強時間や費用を削減できるのは大きなメリットです。

おすすめ資格1：高難易度だが相乗効果も大きい国家資格

具体的にどのような資格がおすすめでしょうか。まずは難易度が高い国家資格。以下のような資格があり、それぞれに建築士資格と併せて取得するメリットがあります。

・建築施工管理技士

建築工事の現場監督に必要な、施工計画や現場の工程管理、品質管理、安全管理などを行うための国家資格です。建築士資格とWでもつことで、設計だけでなく「現場のことも理解できる建築士」として信頼度が高まります。また、現場監督者は近年不足しているため、転職や給与UPの面では非常に有利となるでしょう。

・宅地建物取引士

不動産取引の専門家であることを証明する国家資格。不動産取引業を営む場合には資格保持者がいることが必須です。建築士がこの資格をもつことで、建築設計の専門知識に加え、不動産取引や関連する法律の知識、実務能力が身につき、より包括的にサービスを提供することができます。また、建築家として独立開業する場合、実務面でも役立つでしょう。

・造園施工管理技士

公園や庭園、道路などの造園工事において、設計から施工までを監督管理するための国家資格です。造園土木工事、緑空間を創ることに興味のある人には特におすすめ。建築士にプラスして取得することで、造園分野に強い建築士として他者と差別化を図るのに有利となるでしょう。

おすすめ資格2：特定分野のスペシャリストの証明になる民間資格

・インテリアコーディネーター

公益社団法人インテリア産業協会が認定する民間の資格で、快適な住空間を作るために必要な知識が身につきます。住宅を専門とする建築士が保有していれば、より柔軟に顧客のニーズを汲み取り、提案・プランニングができるでしょう。

・インテリアプランナー

室内環境や設備の計画・設計、内装のデザインなどを行うのがインテリアプランナー。建築設計だけでなく内装デザインを含めた提案やプランニングが行えば、より顧客のニーズに応えることができ、建築士としての強みとなるでしょう。なお一級・二級・木造建築士の資格を保有している場合は学科試験が免除されるため、設計製図試験に合格すればインテリアプランナーの資格を取得できます。

・エクステリアプランナー

外構やエクステリアに関する設計の知識を証明できる資格です。近年は自治体などでも、快適なまちづくりを意識した外構工事や緑化を目指すケースが増えているため、ニーズも高まっています。

・福祉住環境コーディネーター

高齢者や障害者などにとって快適な住環境を提案するための資格です。医療、福祉面においての知識を身につければ、クライアントに適切な住宅改修プランや福祉用具の選定などのアドバイスができるようになるでしょう。

建築士のダブルライセンスは大きなアドバンテージ

建築士にプラスアルファで資格をもつことは、仕事の幅を広げたい人やキャリアアップを目指している人に有利なのはもちろん、顧客への対応力や顧客満足度の向上も目指せます。一級建築士と比較すれば取得する難易度が低いものがほとんどですので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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