公開日:2020年2月6日
(更新日:2023年6月27日)
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建築設計の仕事は、勤める職場によって業務内容が大きく変わります。いったいどんな種類があるのか、建築設計の職場を特徴とともに紹介します。
建築設計の仕事ができる職場と特徴
建築設計に関わる会社は種類がいくつかあり、それぞれに得意分野を持っています。たとえば大規模な商業施設の設計を得意とする会社もあれば、機能性が高いマンションやデザイン重視の住宅の設計を中心に請け負う会社もあります。そのため、会社ごとに求められるスキルが異なります。どんな職場があるのか、特徴とともに見ていきましょう。
■ゼネコン(ゼネラルコンストラクター)の設計部門
ゼネコン(ゼネラルコンストラクター)とは、発注から工事完成まですべての工程を請け負う総合建設業です。業務内容やプロジェクト、工程ごと等によって部門が分かれており、その中の一つに設計部門があります。
手掛ける仕事は主に、商業施設やオフィス、マンションなど大規模な建物。デザイン性よりも機能性を重視する傾向があります。個人事務所や中小企業に比べると収入が安定している、福利厚生が充実しているなどの点から、就職希望者も多いです。
■組織系建築設計会社
設計事務所の中でも比較的規模が大きい、設計専業の事務所です。全国の主要都市に支社や支店がある会社もあります。法人関係の仕事が多く、大規模商業施設や公共施設、オフィス、マンションなどを手掛けます。
機能性や効率性、コストパフォーマンスを重視し、堅実なデザインを得意とするケースが多いですが、デザイン性が高い設計を手掛ける場合もあります。気になる設計事務所があれば、過去の実績を見て得意分野やデザインのイメージを確認すると良いでしょう。
■アトリエ系建築設計会社
建築家が主宰する設計事務所で、その規模は個人事務所から大所帯まで様々ですが、組織系建築設計事務所と比較すると、芸術性や独自の作家性が現れるデザイン性の高い建築物を手掛けることが多いです。
デザイン性が高いとコストも高くなる傾向がありますが、そのバランスをいかにうまく取っていくかが腕の見せどころ。一人で複数案件を抱えることもあり忙しくなってしまうことも考えられますが、早く経験を積むにはぴったりといえます。
しかし、個人事務所などではスタッフ数が少ないことが多く、新人を一から育てる余力がない場合もあり、設計の実務経験者が重宝される傾向にあります。新卒や他業種からの就職は難しいかもしれません。
■住宅メーカーの設計部門
その名の通り住宅専門の設計職です。住宅メーカーの設計職と聞くと、新築のイメージが大きいですが、専門部署やグループ会社などでリフォーム・リノベーションの設計もしている会社もあります。
施主と直接会って話をしながら設計を進める場合と、営業のヒアリング結果に基づいて設計する場合があります。施主に直接会って進める場合は変更や修正にスピード感があり、手ごたえを感じやすいかもしれませんが、その分設計以外の時間も多く、わずらわしさを感じることも。
営業のヒアリングを通して設計する場合は、設計の仕事に集中できるものの、ヒアリング内容によって情報が大きく変わるため、プラン修正を何度も行わなければならなくなることもあります。それぞれ一長一短ですが、自分の性格に合う・合わないもあるため、気になる会社がどちらにあたるのかを事前に調べておくと良いでしょう。
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それぞれの得意分野を生かして複数の建築設計事務所がコラボすることも!
大きな施設を手掛ける場合など、複数の会社が得意な分野を担当してパートナーシップを組むこともあります。たとえば、「渋谷スクランブルスクエア」は日建設計・隈研吾建築都市設計事務所・SANAAが、また「新国立競技場」は大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所が、それぞれ協力して手掛けています。
このように、話題の建築や自分の好きな建築から手掛けた企業を調べるのも一つの方法です。
同じ建築設計の仕事と言えども、会社の特性により主に手掛ける分野や具体的な仕事の内容が異なります。自分がやってみたいことや得意とすることを基準に、自分に合った職場を探してみましょう。
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